デジ一眼カメラ用携帯三脚のおすすめ

7.jpg
旅行用の一眼カメラ用携帯三脚の製品選定は難しい。
携帯用本格三脚は何か?

気軽な気持ちで持って行き、いざ使用しようと思ったら、高さが足りなかったり、三脚が弱かったりということがある。

<基本条件>
?携帯時の重量
雲台込みで2kg以下。
移動時間が長い場合、カメラバックに取り付けて移動しなければならないため、出来る限り負担の少ないというのが携帯性として重要。
?収納サイズ
50cm以下。50cm以下であれば、カメラバックのサイドポケットに収納できる。
?脚太さ
25mm以上。22mm程では、デジタル一眼カメラ+レンズで3秒以上のシャッタースピードでブレずに撮れるとは考えずらい。

候補モデル
3.jpg
VANGUARD VEO 265CB カーボン三脚
センター棒を回転させて収納させるタイプのようだが、本体部品を一部削いでいるのは安定感にかけそうである。これで10秒以上のシャッタースピードも耐えられるのであろうか?

2.jpg
VELBON UT-63Q アルミ三脚
折り畳み型の脚ダイレクトコンタクトタイプ。一般的なソケット、レバー部品がないため軽量でその部品がないことで純粋に小さくなる。またプラスティック部品が間に挟まずアルミ脚とアルミ脚で擦り合わせて固定すうことでタワミ、ブレに強い。

5.jpg
VELBON ULTRA 655 アルミ三脚
折り畳み型でない脚ダイレクトコンタクトタイプ。
折り畳み型と比べるとセンター棒箇所が異なる。ローアングル、センター棒を伸ばして撮影するような場合はこちらの方が実力値は高い。しかし折り畳み型でないことから収納サイズは少し大きい。

1.jpg
SURUI T-1205+G10X カーボン三脚
カーボン三脚であるため軽い。しかし少し本体部品等で軽量化が進みすぎているように感じる箇所もある。軽すぎると三脚として強さという重要な役割が薄れてしまうこともある。

4.jpg
VELBON UT-5430 カーボン三脚
折り畳み型カーボン三脚でありながら堅牢な作りになっている。高さが若干足りない。

<製品仕様比較>
●VEO 265CB
収納39cm→全高155cm 脚径25mm/5段 重量1.5kg 最低高18cm 価格31,000

●UT-63Q
収納28cm→全高151cm 脚径30mm/6段 重量1.6kg 最低高27cm 価格26,500

●ULTRA655
収納48cm→全高166cm 脚径30mm/5段 重量2.0kg 最低高25cm 価格18,000

●ULTRA655(A)+QHD-U6Q
収納46cm→全高164cm 脚径30mm/5段 重量1.9kg 最低高23cm 価格26,000

●T-1205+G10X
収納37cm→全高139cm 脚径25mm/5段 重量1.2kg 最低高24cm 価格35,000

●UT-5430
収納46cm→全高148cm 脚径25mm/4段 重量1.6kg 最低高38cm 価格45,000

※マンフロット、スリックは脚径25mm以上2kg以下の携帯性三脚がありませんでした。
マンフロットは脚径22.5mmのものがあるが、脚が細くて数秒のシャッタースピードには厳しい。


995.jpg
先日、UT-63Qという製品を使用しておりましたが、三脚を目一杯高さをあげても足りず、しかもシャッタースピードが気になるというところでした。

何故、低い三脚は撮影に向かないのか?

上記のような写真の場合、三脚の高さが低いことからセンター棒を上げずに撮影すると、手前Bの水面部分が多く、中央部A箇所の水面範囲が少なくなります。高さが目線より少し高い位置であれば、中央の水面箇所を広くとれます。

また、構図としては塔より上部箇所を2/3、塔以下を1/3にすると基本通りとなります。
逆に空を1/3、塔以下を2/3とすることも出来ますが、今回の撮影には向きませんでした。

994.jpg
三脚を目一杯あげて撮影した場合でも、B箇所の手前水面部分が多い状況です。そして中央部分の水面範囲は少し広くとれていますが、理想的な形ではありません。

また、高さを稼げないことから、どうしても煽ったようなカメラ位置になってしまったりすることで塔が傾く、湾曲してしまう場合があり構図も制限が出てきます。

991.jpg
最終的には、上の写真のように編集対応にて完成対応しましたが、広角写真を小さく切り抜いてという形になってしまいました。

撮影中、撮影ポイントということもあり多くの携帯三脚で撮影していましたが、多くが130cm程の高さしかない三脚でどうしても煽った写真、上手い構図合わせが出来ないという感じでした。

携帯重視の三脚は、携帯性を重視されたものではありますが、撮影状況によって意図した撮影が出来ないとなると三脚を持っていった価値が半減します

UT63Qは携帯性三脚の中でも151cmとかなり高くなるモデルですが、それでも足りないというのが今回の撮影状況でした。他にも思い当たる節はありますが、強烈なインパクトは今回の撮影で感じました。

また、151cmという高さは、センター棒を伸ばした状態でのサイズなのでブレには弱い状況になります。
夕景、夜景、朝焼けなどを撮る場合はシャッタースピードが5秒以上必要な場合、センター棒をあげないで対応出来るモデルが対象となります。

持ち運びしやすく、さらに三脚としての価値の高いものというのは非常に限られていることがわかりました。
VEO 265CBはセンター棒が回転し収納できるようになっており本体部分の一箇所が削られているような状態で長いシャッタースピードには耐えられないのものと考えて対象から外しました。

T-1205は高さが足りません。しかし軽いのはポイントが高いのですがもう少し高くなる仕様が欲しいです。

UT-5430も高さが足りないことから対象から外しました。

最終的に一押しとしておすすめできるのは、携帯性と実力値を兼ね備えた製品がULTRA655です。
目線位置まで高くなり堅牢性もあり、カメラリュックのサイドポケットに入る大きさです。

ただ少し重量が重いのでULTRA655雲台無し(価格10,000)と自由雲台(QHD-U6Q)というセットが一眼用携帯性三脚としては実力値の最も高いおすすめできる逸品ではないかと思われます。
手元に手頃な自由雲台があれば、雲台無しのULTRA655は1万円で購入が可能です。

私は、中国で購入できる同シリーズのULTRA 6400(中国モデル)を購入することにしました。
さらに重く収納が長いですが、全高が高いです。重量があるのは筋トレと思い耐えます。

最終的にはUT6400+QHD-U6Q(自由雲台)というモデルを携帯重視用の三脚とすることにしました。

<UT63QとULTRA 6400(ULTRA655)との違い>
999.jpg
センター棒箇所が異なる。
UT63Qは万歳型の収納タイプであるが、UTRA6400(655)はそうでない。
UT63Qはある一定箇所までセンター棒が伸びている状態のため、UTRA6400(655)のようにはローアングルの撮影が出来ない。

998.jpg
センター棒を伸ばした場合。
ULTRA6400(655)は太いパイプ一本、UT63Qは二段式。

997.jpg
ULTRA655の本体。しっかりした部品容量となっている。

996.jpg
脚をすぐに折り返せるような仕様となっている。本体部品容量はしっかりしている。


→UT-63Q はこちら
→ULTRA 655はこちら

⇒一眼用携帯カーボン三脚T1205はこちら
⇒一眼用携帯カーボン三脚VEO 265CBはこちら
⇒一眼用携帯カーボン三脚 UT5430はこちら