杭州での抗日戦争

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日中戦争時、杭州へ日本軍関与は少ないのではと考えていたが、杭州にある歴史館に行って大きな被害を与えていたことが分かった。
杭州は、大型船が行き来できる港であったことから、日本軍は中国上陸にあたり杭州港を使うことがあり、杭州、上海への進軍を行っていた。
上記の写真は、西湖内にある石碑であり、岐阜県の計らいにより建てられたものである。
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石碑の裏には、下記のように記載されていた。
”過去、日本軍が発動した侵華戦争で、多くの岐阜県民が隊動した日本軍により上海、杭州地帯に極めて重い被害をもたらした。
岐阜県民は、このことに対して強く心を痛めています。
この石碑は、一切の侵略戦争を反対することを表明するものである。
特別、岐阜県民は再び戦争に巻き込むことがないことを希望します。
また、中国人民が今後武器を持たないことを希望します。
この石碑は、日中両国の関係を増進するものであることを願います。
特別、岐阜県杭州市間の友好関係が築けることを望みます。
この石碑が、日中共同で侵略戦争を反対する助けとなれば良いとします。
1962年10月”

写真を撮り、この石碑の前で佇んでいたら、中国人に声をかけられた。
幾つか質問され、”どこの国の人だ?”聞かれ、日本人と答えると笑顔で握手を求められた。
印象的であった。

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杭州美術館では、抗戦勝利70周年記念の書道展が行われていた。
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説明パネルには、下記のように記載されていました。
”今年は、中国人民が抗日戦争に勝利し70年の時であり、抗日戦争での偉大な勝利は衰弱した中国民族が復興に向け走り出す転換点になった。中国共産党は、全国各民族の民族独立と人民解放を実現させた。これは、新中国建立の重要な基礎になった。
この中国の活動は世界各国にも影響を与えた。世界各国も同様にファシズム台頭の戦争に勝利したことで世界和平を勝ち取ることとなった。
この天地を動かす偉業を世界に示すことが出来たのは、中国人民の偉大な愛国主義精神と何者にも恐れない英雄的な気概、中華民族の罪を犯すことを許さない精神がなければ中国人民は戦争に勝つことが出来なかっただろう。
この抗戦勝利70周年に際し、人文芸術の視点から浙江省書道協会は、”人民の力-記念抗日戦争勝利70周年浙江書道展”を行うことにし、中華民族独立解放、中国女性の奮闘も大きな影響を与えた人類平和主義であることをここに記し、偉大な抗戦精神、一致団結した強い精神、強い個人の精神力をもって中華民族の偉大な復興”中国夢”を実現し、世界平和を共に作り上げ、人類幸福の美しい明日を実現することに尽力する”

最後の部分の中国人が、今後世界平和のために尽力するという内容になっている。

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日本が西湖に進軍した際の写真が展示されていた。
自分が歩いていたところが日本軍も進軍していたところであったことが写真で確認された。
左上の写真は、日本軍の空襲により焼け野原となり呆然としている少女を撮った写真である。

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西湖で有名な断橋も日本軍は進軍していたのが写真に残されていた。
小さいが日本の国旗を持っている兵隊がいる。

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日本は、国際的に禁止されていた毒ガス攻撃を行ったことが記述されていた。

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日本企業発行の機関紙の展示。
杭州での進軍が紹介されていた。

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大日本印刷発行の地図が展示されていた。
赤箇所が日本領土。
杭州へは、航路として数多く使われていたことがわかる。
日本刀も飾られていた。
※この資料館では撮影が許可されました。
 拙い訳ですが、中国人の真意を探るためもあって訳し、掲載しました。

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アメリカメディアで放送された”尖閣諸島(釣魚島)真相”
上記のリンク先は、アメリカのメディアで放送された”尖閣諸島(釣魚島)真相”というタイトルで中国と日本の歴史を振り返る42分にも及ぶドキュメンタリーとなっています。
この中でも杭州・寧波は16世紀頃日中貿易で重要な役割を果たしていたという杭州に関係のある映像もありました。
ドキュメンタリーの真偽がどうであれ、またかなりグロテスクな映像でまいってしまいますがが、アメリカでこのように放送されています。42分と少し長いドキュメンタリーですが英語と中国語の字幕となっていますので、御興味のある方は是非ご高覧下さい。

領土問題などは政治家に任せるとして、
二度と戦争がないことを私としては心から祈るまでです。