倒産寸前の”はとバス”を再生


ちょっと靴屋を(一足300円程)
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日経産業新聞onlineの仕事人秘録では多数のビジネスマンを紹介している。
その中でも、はとバスの経営を立て直した元はとバス社長の話は面白い。

最後の部分を抜粋したのが下記。ご興味のある方はサイトから見て下さい。(無料登録が必要ですが)
都職員が天下りで”はとバス”の社長になり、倒産寸前であることを知り立ち直そうと奮闘した経緯が記されている。天下りで腰掛け程度の人が多いのが現状だが彼はそうではなかった。また最後に彼は、天下りでは社員の士気が下がるからゆくゆくは生え抜き社員がトップになった方がいいとも言っているのが印象的だ。
サイト<日経ネットPLUS>
http://netplus.nikkei.co.jp/

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はとバスを立て直し、経営を軌道に乗せて4年間が過ぎた。

 都交通局を出て東京都地下鉄建設で4年間を過ごしており、都の慣例では65歳で都関連のポストから退くことになっていた。年齢からみれば2年間で終わるはずだったが会社が再建途上でもあったし、異例だったと思う。結局、02年に社長を退き顧問となり、04年には顧問も退いた。

 経営は軌道に乗ったが課題が無くなったわけではない。観光バス事業は競争も厳しく油断はできない。定期バスだけなら採算は取りやすいが、貸切バスは特に価格競争が激しい。銀座キャピタルホテルや自社ビルの賃貸収入という安定収益で貸し切りバスを含めた観光バス事業を補っている形だ。何とか観光バス事業単独で安定的に黒字が確保できる体質になってほしい。

 さらにいつかは、はとバスの生え抜き社員が経営トップに就くのが理想ではないか。大株主からの役員は監査役などチェック役でいい。大株主からのいわば天下りで社長になった自分がこんなことは言いにくいのだが、いつまでも大株主から社長がきていては社員の士気にもかかわる。

 はとバスでは多くの失敗や社員から、経営だけではなく人生のあるべき姿などを学ぶことができた。感謝とともに私の失敗談も終わりにしたい。(聞き手は丸山修一)=この項おわり

(はとバス元社長 宮端清次氏)[日経産業新聞2008年12月26日付]

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